油山市民の森からのお知らせ

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2022/08/12 きのこ豆知識
タマゴタケ(卵茸)


■生える時期
6月から10月頃まで観察することができます。
■生える環境
菌根菌で、シイ・カシ林やコナラ林、アカマツ林、モミ、ツガ林などに生えます。
■特徴

幼菌は白色の外皮膜(卵のような白いツボ)に覆われています。白い幼菌は落ち葉に隠れていることが多いですが、姿が確認しやすい所では卵の殻かボールが落ちているように見えてしまいます。

ツボからきのこの傘が成長しているところ。リンゴのようにまっかっかの傘がよく目立ちます。
幼菌でも傘の縁には条線(放射状の溝線)がしっかりと観察できます。

きのこは成長していくと、傘がだんだんと平らに開いていきます。(傘の中央部分はやや丘のよう盛り上がっています。)

↑前の写真と同じタマゴタケ。前の写真は朝の10時頃撮影したもので、こちらの写真は夕方の4時ごろ撮影したものです。
↑傘が大きくなるにつれて、タマゴタケを利用するさまざまな生きものたちも多くなってきます。
↑成熟期に入ると、傘は反り返ります。

傘の色は初め鮮やかな赤色をしていますが、雨などが降った場合は薄く色があせてきます。

傘の縁がきいろっぽくなってきました


ちなみに、タマゴタケをボイルすると、赤色の色素は取れてきいろっぽくなります。(ボイルした水は、無色透明な白色から、黄色へと変化していきます。

タマゴタケの柄には薄黄色から淡い橙色のツバがあり、ササクレがあります。時に雨で流れて消えることもあります。)

ヒダは黄色で卵の黄身のような色をしています。
一言にタマゴタケといっても、環境によって色や形が異なる場合があります。
例えば、傘の色味に赤色が強く、ヒダに褐色の縁取りがある個体。

全体的に黄色味が強い個体。

柄のだんだら模様が無い個体。


■きのこの構造を再確認!(簡単な紹介)

■タマゴタケの種類
タマゴタケ以外に姿かたちがよく似たきのこが存在します。
※最近の研究では、キタマゴタケのように黄色い「チャタマゴタケ」や白色の「チャタマゴタケ」などが日本国内に生息していることが分かりました。見た目での判断は極めて難しいため、このブログではタマゴタケの仲間たちとして紹介をさせていただきます)
・もしかしたらチャタマゴタケかもしれない個体
黄色い色をしたタマゴタケの仲間。福岡県内では油山麓ももちろん、さまざまな公園内で発見されています。

・チャタマゴタケと思われるきのこ
茶色い傘のタマゴタケの仲間。茶色い個体は比較的発生場所が限定的のようにも感じます…

・褐色型のタマゴタケの仲間
近くにタマゴタケが生えていて、でも見た目はチャタマゴタケのようにも見えますが…なんとも判断に苦しむタマゴタケの仲間です。


・フチドリタマゴタケ
主に沖縄県に生息する熱帯性のきのこで、ヒダにはっきりとした褐色の縁取りがあるのが大きな特徴とされています。


■きのこを食べる生きものたち(タマゴタケ編)

オオセンチコガネやセンチコガネは、タマゴタケの傘をちぎっては地面に引き寄せていました。

アシナガアリはタマゴタケの柄やヒダなどを噛んでどこかへ運んで行っていました。
■似ている猛毒きのこ「名前編」
・タマゴテングタケモドキ
・タマゴタケモドキ
・クロタマゴテングタケ
・コタマゴテングタケ
・クロコタマゴテングタケ
・タマゴテングタケ
・シロタマゴテングタケ     など
■似ている猛毒きのこ「見た目編」
・ベニテングタケ
シラカバ林やコメツガ林などの地上に生えるきのこ。その姿かたちから、童話の絵本や雑貨のモチーフにされることが多いきのこです。

■タマゴタケ(卵茸)は美味しい
タマゴタケは欧州に発生する近縁種とともに「皇帝きのこ」とも呼ばれていて、昔から親しまれています。傘はやわらかく、ぬめりがあり、柄はしゃきっとしていて風味には癖がなくきのこそのものの味はいいです。きのこ汁やお吸い物、あげもの、バター炒めなどに利用されます。
※野生のきのこには、似ている毒きのこがたくさんいます。また、食べられるきのこでも古かったり痛んだりしていると中毒性のカビなどが発生しているおそれがありますので、詳しい人の指示をよく聞いてから判断するように心がけましょう。また、きのこは命にも関わるものも多数存在します。安易な気持ちは周りの人にも迷惑をかけてしまいますので十分に注意してください。
※油山市民の森では採取は禁止しています。

■さいごに
タマゴタケは、きのこ好きにも愛されているきのこで、私も大好きなきのこです。森の中に生える姿は美しく華やかで、きらきらしていて迫力も絶大で、何度会っても嬉しくなります!いつ会えるかわからないきのこだけど、会えた時の喜びは本当に大きいんですよね。だから、きのこ探しは楽しいんですよね。
■参考
くらべてわかるきのこ(山と渓谷社 吹春俊光監)
日本のきのこ(山と渓谷社 今関六也・大谷吉雄・本郷次雄 編解説)
製作協力/DogaLABO
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