油山市民の森からのお知らせ

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2021/01/15 きのこ豆知識
ツバキキンカクチャワンタケ(椿菌核茶碗茸)


■時期
冬から春にかけてみることができます。(福岡県では12月から5月ごろまでみられます)
■生える環境
主にヤブツバキまたはツバキの園芸品種の樹下、まれにサザンカの地中に埋まっている菌核から発生します。今年、サザンカから出ているものも確認できました!ただ、全体的にみるとサザンカのものは発生頻度はあまり高くないようです。
■特徴

子のう盤は径3ミリから18ミリ、柄は長く、時に10センチに及ぶこともあります。
晩秋には菌核となり、再びツバキの花が咲くころにきのこがでてきます。

菌核には、菌核内部には宿主である花葉組織の残片が認められます。菌核とは、菌糸が変化して寒さなど厳しい環境でも耐えられるように黒く硬い塊になったものをいいます。
子のう胞子はお茶碗の中(傘の内側=子のう盤という)に作られており、成熟すると風にのって飛んで行ったり、何かの衝撃によって大量の胞子を放出していきます。
↑胞子を飛ばしている様子。
↑サザンカの森にて、ようやく見つけた子実体。
また、ツバキキンカクチャワンタケはツバキの病気の原因の一つとなっています。被害樹は「ツバキ菌核病」と言われていて、蕾や咲いている花の花弁に茶色のシミを発生させます。発病後は早期に蕾が落ちてしまったり、花が落ちてしまったりするため、観賞的被害が大きいです。
↑ツバキの花をよく見ると、褐色のシミのようなものがついています。

↑わかりにくいですが…サザンカにも同様のシミがついていて、シミが大きいほど花びらはぽろぽろと落ちやすくなります。
■さいごに
新年第一回目のきのこは「ツバキキンカクチャワンタケ」というきのこでした。今年からは、できる範囲で外のレポートをお届けしようと思い、「きのこちゃんのきのこ図鑑」では初めての外撮影をしてみました。アニメーションも昨年のものとは違うものも使ってみましたが、いかがだったでしょうか?
ツバキキンカクチャワンタケは、毎年同じツバキの木の下で見ることができ、なんだか、これを見つけると、「春がもうすぐやって来そうだなぁ」と思わせてくれる、四季を感じさせてくれるきのこのひとつです。まだまだ寒い日々がつづきそうですが、これからも春のお便りが届きそうですね。
みなさまも、体調には十分に注意してくださいね!
■参考
「山溪カラー名鑑 増補改訂新版 日本のきのこ」(山と渓谷社)
「花木・観賞緑化樹木の病害虫診断図鑑 第一巻病害編」(堀江博道 編著)
「くらべてわかるきのこ」(山と渓谷社 吹春俊光 監)
製作協力/DogaLABO
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