油山市民の森からのお知らせ

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2021/02/26 きのこ豆知識
スエヒロタケ(末広茸)


■時期
一年中観察することができます。
■生える環境
腐生菌で、枯れ木、棒杭、家屋の用材(広葉樹・針葉樹)に普通に見られます。

■特徴
↑傘は扇形または掌状に裂け、大きさは1センチから3センチほど。水分を含んでいるときはやや肌色味を帯びます。

↑乾燥すると全体的に縮こまり、白っぽくなります。

↑表面には粗い毛がはえています。(傘の拡大写真)
肉は革質で頑丈。乾くと小さく縮こまってしまいます。しかし、水分を含むともとのの大きさに戻ります。(YouTubeにてスエヒロタケの水浸し実験をしてみました。こちらも合わせてご覧ください!)

↑ヒダの拡大写真
↑ヒダは二重構造になっています。
■スエヒロタケ(末広茸)の名前の由来
・柄の付け根から放射状に広がる形が末広(扇のような形)であることからこの名前が付きました。


■人にも感染することがある(肺スエヒロタケ感染症)
これまで、人に感染するきのこは「スエヒロタケ」「ヒトヨタケ」の2種類が知られており、日本国内でもいくつもの事例が確認されています。スエヒロタケによる『肺スエヒロタケ感染症』はアレルギーによる気管支肺アスペルギルス症と同様に、人やイヌの肺に寄生して感染症を引き起こします。きのこの菌糸が気管支の中に住み着いて、咳や痰が長く続き、喘息症状がでたり、レントゲンに影が出ることもあるそうです。また、人間の足から生えてきた事例や海外では肺炎から脳炎になり死亡した事例もあるようです。
(絵はイメージです)
スエヒロタケによる感染症は、健康な人だときのこの胞子を吸い込んでも人の免疫力が胞子に勝ちます。しかし、スエヒロタケの胞子は免疫に対して耐性が強く、生き残ることがあるので注意は必要です。発症率としては中高年に多く、女性患者は男性患者の約2倍を超えているようです。
■薬用としてのスエヒロタケ
スエヒロタケが産出する多糖類(シゾフィラン)は抗悪性腫瘍剤の一種として利用されています。きのこ自体に抗ガン作用を持つ物質が含まれていることから薬用利用に研究されています。
■参考
「山溪カラー名鑑 増補改訂新版 日本のきのこ」(山と渓谷社)
「北陸きのこ図鑑」(池田良幸 著/本郷次雄 監)
「宮崎のきのこ」(みやざき文庫116 黒木秀一 著)
「驚きの菌ワールド 菌類の知られざる世界」(東海大学出版部 日本菌学会編)
「気軽に読むサイエンスの話題 真菌(きのこ)にかかわる病気」(東邦大学医療センター佐倉病院SAKURA Times 2014.05.10 第 73 号 ネットより観覧2021年2月24日)
製作協力/DogaLABO
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