油山市民の森からのお知らせ

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2021/08/13 きのこ豆知識
ベニウスタケ(紅臼茸)


■生える時期
夏から秋にかけて観察することができます。少数がまとまって発生します。
■生える環境
シイ・カシ、アカマツなどの混合林の地上で見ることができます。わりと、人里に近い場所でよく見られます。
■特徴
幼菌の時は、つぶのような形をしていて一見きのこはみえません…

成長すると、傘の色はとても鮮やかで、赤色のものもあれば、オレンジ色のものもあります。森の中にいると目立ちます。

鮮やかな傘の色は、日の当たる場所や日陰の場所では色が違う事もあります。

↑日陰の場所では明るい赤色をしていますが…

↑日の当たる場所ではオレンジ色になっていました。
乾燥すると、淡いオレンジ色にいなります。傘は成長すると、縁は波打ちます。

↑ヒダは、しわしわ状で白色。ただ、きのこの傘は皮が薄めなので、太陽の光などが当たると黄色っぽく見えることもあります。

↑上からライトを当ててみました。

柄とヒダの境目は不明瞭で、形もばらばらです。

傘の表面は中央部分に菌糸がけば立つものもいますが、基本的には滑らかです。

断面は、菌糸がびっしりついています。
■名前に「ウスタケ」とつくけど…?
ベニウスタケは名前に「ウスタケ」とつきますが、「アンズタケ」の仲間に近い種類です。
↑「ウスタケ」は、夏から秋にかけてモミなどの木の下に生えるラッパのようなきのこです。一見するとベニウスタケにもよく見ていますが、全体がラッパのように傘の中央がへこんでいることやしわひだが根本付近まで確認できる点で見分けることができます。ちなみに福岡県内では、標高約700メートル以上の山に行かないと見られないちょっぴりレアなきのこになります。

↑「ヒナアンズタケ」アンズタケに比べると小さなきのこです。アンズタケ、ヒナアンズタケ共に夏から秋にかけてマツやコナラの森のなかで見ることができるきのこです。どちらかというと、人里でみられるイメージがあります。きのこ自体は鮮やかなオレンジ色をしていて、よく目立ちます。
■学名の由来
ベニウスタケはアメリカの菌類学者ルイス・デイヴィッド・フォン・シュヴァイニッツにより、ノースカロライナ州で初めて分類記載されました。北アメリカ東部やカリブ海地域に広く分布し中国や東アジアでも確認されています。ちなみに、色鮮やかな子実体はカナダやカリブ海のいくつかの国で切手の図柄となっています。
ベニウスタケの学名は、「Cantharellus cinnabarinus(カンタレルス キナバリヌス)」といい「Cantharellus」はアンズタケ属のという意味ですが、「cinnabarinus」の意味は諸説あうようです。「朱紅色の」ともいいますし、鉱物の一種「辰砂(シンシャ)(Cinnabar)」に由来しているという話もありました。

ちなみに、辰砂とは…
硫化水銀からなる鉱物で、別名を賢者の石。日本では古来「丹「に」」と呼んでいたそうです。中国の辰州(現在の湖南省近辺)で多く産出したことからこの名前が付くようになりました。

参考
●世界きのこ大図鑑 ピーター・ロバーツ、シェリー・エヴァンズ著 東洋書林
●山渓カラー名鑑増補改訂新版 日本のきのこ 山と渓谷社
●北陸きのこ図鑑 池田良幸著 本郷次雄監

製作協力/DogaLABO
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