油山市民の森からのお知らせ

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2021/05/21 きのこ豆知識
キツネノヤリタケ(狐槍茸)


■生える時期
春(だいたい3月中旬から長くて5月上旬まで)
■生える環境
クワの樹下にしか生えないきのこ。キツネノワンと合わせて生えていることが多いですが、キツネノワンより遅れて生えてきます。クワの雌株下、落果の菌核化したものから発生します。

■特徴
頭部は円筒形から紡錘形あるいは長卵形、先端はしばしば尖ったような形になります。まるで、地面に刺さったヤリのような形をしています。

表面には数本の縦に走る隆起があり、隆起はときに融合し網状になることもあります。頭部の表面全体に子実層(胞子を飛ばす場所)がつくられます。

菌核は地上に落下して老化濃縮したマグワの果実に付着して成長していきます。菌核は黒褐色で硬く内部には宿主組織の残片を含みます。

ひとつの菌核から1から数本生えてくることもあります。
柄は細長く、頭部と柄の逆目は明瞭。径1ミリ内外、長さは6ミリあるいはそれ以上の長さになることがあります。

分布・日本、中国
■クワの実菌核病(椹肥大菌核病と椹縮小菌核病)

5月中旬から6月上旬にクワの実(椹)に発生します。病原菌は2種類あり、特にキツネノワンによる被害(異名:椹肥大菌核病(くわのみひだいきんかくびょう))が主です。健全な成熟した桑の実は紫色であるが、菌に侵された実は白色から灰白色となるので一目瞭然。感染したクワの実は大きくなり、膨れたような形になります。病果は少しの衝撃で、ぽろぽろと、地面に落ちて地面上でミイラ化し黒色の菌核となります。キツネノヤリタケによる被害は(異名:椹縮小菌核病(くわのみしゅくしょうきんかくびょう))と呼ばれています。病果は縮小して硬くなり、外面にしわを生じ、褐色の小斑点をつけます。病果の内部に黒色の硬い菌核を生じます。

↑白化したヤマグワの実
↑果実はぐにゃぐにゃで、ちょっとした衝撃で落ちてしまいます。断面を見てみると菌核化が進んでいるようです。(両種どちらかは不明です)
落下した病果は、降雨ごとに少しずつ土の中に埋まり、越冬して、翌春3月下旬ごろに発芽し4月上・中旬頃から地表面にきのこ(両種)発生させます。きのこ(両種)はクワの開花期に成熟し、乾燥時に子のう胞子を噴出。胞子は風によって舞い上がりながらクワの花に付着し発病させます。
■「キツネノワン」を見逃したあなたへ
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参考
・原色日本新菌類図鑑2 今関六也・本郷次雄 編著
・北陸きのこ図鑑 池田良幸著・本郷次雄監
クワ病害診断の手引き 桑病診断技術研究会(2007(http://www.silk.or.jp/silk_gijyutu/diagnosis.pdf)
農業生物資源ジーンバンク(日本植物病名データベース)(https://www.gene.affrc.go.jp/databases-micro_pl_diseases_detail.php?id=1222)
製作協力/DogaLABO
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